2006/09/16

単純なモデルで把握する

結城さんの日記で、カラーQRコードの情報量について記述されていました。

答えが何倍であろと良いのですが、答えの導きかたに強い違和感を感じます。
「情報量の定義」を持ち出す必要はありません。この定義は、通常の感覚で把握している情報量を数学的に表現したことに意義があります。
「よくわからないけれど、手順にしたがったら答えを導けた」を目指すなら別ですが。

「導かれた答えを利用したいのであって、答えの導き方は気にしない」ことは良くあります。
むしろ、実生活では導き方を気にすることはほとんどありません。
しかし、もし導き方を気にするのであれば、実感と離れた定義や理論を持ち出すのでは無く、自身の実感に根ざした範囲で導いてほしいと思います。

例えばこのカラー2次元コードの問題では、白黒の2次元コードを印刷した紙を24枚重ねてみた所をイメージをします。
全体を貫く形で1ピクセルに注目すれば、1枚に付き2種類(白黒)のパターンがあり24枚重なっているので、全体では2^24種類のパターンがあることになります。
これらのパターンを別々の色で表現するならば、2^24=16777216色が必要になります。
(問題の題意とは導出順序が逆ですが、24枚重ねではなくn枚重ねとしてnを求めれば題意に沿うかと思います。)

ともかく、こう考えると1677万色の2次元コードは白黒の24倍の情報量というのは、実感として把握できます。
実感として把握できたものは、勘違いがあったとしても答えに自信が無いということはありません。
逆に、間違った場合も、今まで考えが及ばなかった「何か」があることを示しているので、その「何か」を探す楽しみとなります。

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